ピナ・バウシュ

30日にピナ・バウシュが亡くなったそうです。

昨年の4月に大学の懇親会を途中で抜け出して びわ湖ホールに「フルムーン」を見に行ったら、同じように抜け出していらしていた先生と鉢合わせ(笑)。

ピナ・バウシュについては、友人のmixi日記で知って 、シルヴィ・ギエムの文脈系なのかと思いつつ、他には事前知識全然ない状態で見ました。
ヴッパタール舞踊団という名前にはなっているけど、 自分にとっては全くの新ジャンルだなぁ…と感じ入ったのを覚えています。

今まで聴いたことのないくらい低く太いダミ声の女性ダンサーによる朗読劇であり、筋肉によって笑いや哀しみや孤独を作っていくプロセスであり、大量の外部 (フルムーンでは水、パレルモ・パレルモでは崩落する壁と砂)を舞台に持ち込むことによる身体と世界との関係性の再発見であり…。

で、 一番強く感じたのは、予め統制された振り付けではないというところから生まれる個々のダンサー達のエネルギーの並立。自分自身、クラシックバレエをどれほど見たというわけでもないのに断言しちゃうのはどうかとも思うのだけど、多分、そこが従来のバレエやダンスとの一番の違い。
ピナ・バウシュという人は、身体の動きを振り付ける人ではなく、対峙すべきものを与え続けることで、表現すべき事を身体で考えさせる人だったんだと思う。

日本公演があったら絶対また行こうと思っていたのだけど…。

http://www.youtube.com/watch?v=YxgsKVM-6HI