ロールモデルが作る博物館

「風の人」と「土の人」のロールモデルを作ることによって「何もない村」に「発見する喜び」を作り出した水俣の「村丸ごと生活博物館」。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090729/201161/

【風の人:外から来た人】が、「これは何ですか?」「何と呼ぶのですか?」「どうやって、使うのですか? どのようにして食べるのですか?」と「驚いて、質問する」役を担い、 【土の人:地元の人】が「質問に答える」という役割を担うことによって、「何もないと思っていた自分たちの生活の中に豊かさを発見する」ことができる。
そして、【記録:写真に撮り、絵地図などを作って発表し、共有する】という形で可視化する仕組みが「博物館」。

吉本哲郎氏の「地元学」は、滋賀県の「湖西・森と里と湖のミュージアム」構想につながっているそうです。長期的にも成功して欲しいと心から思いました。

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参加のための垣根を越える手法の一つとしてロールモデルが取り入れられています。
商店街の地域活性化策としてよく行われるスタンプラリーなんかでも、来訪者と地元の人が演じなければならない役割を追加することによって「スタンプを押してもらう」というシンプルな行為の前後に、対話が始まるきっかけがより確かに生まれるかもしれません。
また、可視化する仕組みのデザインについて考えることも必要。どうやって発見の喜びを共有化・蓄積するか、それをどうやったら飽きないものとして発展させられるか。